技術情報

EBARA -1b

vol.0004

 

 

 1999年12月、小渕内閣のミレニアムプレゼントとして、革新的技術開発の公募があった。チャンス到来とばかり、3DEMの形態を持つコンクリートの電磁波吸収体の研究開発を、酒田の前田先端技術研究所と東大生産技術研究所とで行う計画を作り、これに応募した。プロジェクトの名は、「快適住空間を備えた電磁波制御空間・建築物の創成に関する研究」と、ちょっと格好をつけた。要は、大きなドーム状の透けた薄肉コンクリートの建造物で建物を覆い、電磁波影響のない空間を作ろうというものである。イメージ図を示す。

プロジェクトイメージ図

 近い将来、世界で初の透け透けルックのドームが誕生する筈だった。
ところが、運悪く落選してしまい、1億5千万円の予算と夢が泡となって消えてしまった。また、このプロジェクトの裏に隠されていた「コンクリートの気球」の夢も同様にしぼんでしまった。
 今年7月からそのプロジェクトが始まることになっていたが、現在は呆然自失の状態で、「法螺吹き人生もこれまでか!」と観念している。